
「特許活動したら儲かるのか?」の答えは、「特許活動の仕方次第」でしょう。
「儲かるパターン」と「儲からないパターン」を見てみましょう。
注意:わかりやすくするために簡略化しています。実際のビジネスに関しては、さまざまな事情に左右されますので、必ず弁理士などの専門家にご相談ください。
イラストの説明

まず、イラスト中のパーツについて説明します。
企業は、お金をかけて、商売の事業を育てます。
木は、事業を表します。
柵は、特許権を表します。
柵(特許権)は、育てた木(事業)を守ります。

事業は、収益を生みます。
果実は、事業の収益を表します。
木(事業)には、果実(収益)がなります。

ひよこは、自社を表します。
ライオンとタヌキは、ライバル企業を表します。
ライオンは、先行企業です。
タヌキは、後発企業です。
儲かる、パターンA

ひよこ(自社)の木(事業)に、沢山の果実(収益)がなりました。
木は、柵(特許権)で守られています。
ライオンやタヌキ(ライバル企業)は、ひよこのまねをできません。
ひよこは、ライバルがいないので、独り占めで儲けやすくなります。
儲からない、パターンB

ひよこ(自社)の木(事業)に、沢山の果実(収益)がなりました。
でも、木(事業)が、柵(特許権)で守られていません。
ライオンやタヌキ(ライバル企業)は、ひよこのまねをします。
競争になると、値下げが起きて、販売数も減って、ひよこ(自社)は儲けにくくなります。
儲からない、パターンC

ひよこ(自社)は、柵(特許権)を作りました。
でも、その中に木(事業)が育っていません。
果実(収益)がないので、柵を作った費用だけがかかって、儲かりません。
儲からない、パターンD

ひよこ(自社)は、ライオン(先行企業)のまねをしました。
ライオンの木(事業)は、柵(特許権)で守られていました。
ひよこは、ライオンの柵にひっかかります(特許権を侵害した)。
ライオンは、ひよこを捕まえて、追い出します(賠償や差し止めなど)。
勘違いされやすい点

柵(特許権)に、直接果実(収益)がなることはありません。
ロイヤリティをもらうにしても、許諾された企業側で木(事業)を育てて、果実(収益)を得ることが前提になります。
ロイヤリティは、木に成った果実の一部が分配されたもの、とお考え頂ければわかりやすいでしょう。